グループ代表より

ご挨拶

当社は、1912年神戸において貿易商社として創業以来、グローバルな視野と、フロンティア精神、そしてリベラルな価値観を尊ぶ社風を経営の基本理念として参りました。
これからも、この創業の精神を発展させ、より完全な無(多)民族、無(多)国籍企業を目指す一方、敢えて短期は追わず長期の視点よりの事業運営を旨とし、企業存在の根本である社員の生活の安定と向上を図りつつ、お取引先、並びに株主の皆様の負託におこたえして参りたいと存じます。

さて、当グループは、その創業以来、一貫して食材・食品の国際流通業をその主たる事業として参りました。
現在では、取扱う商材も水産品・農産品を中心に多様化し、生鮮商材から、極低温冷凍商材までの多温度帯商材を加工原料用から、業務用、小売用に到るまで幅広い用途仕様で流通させる機能を備えております。
さらに、当グループの商材構成の特徴の一つとしまして、日本食材を含む、アジア系食材の流通において、需要家、生産者の皆様より戦前よりの永年のご信頼を頂いております。

また、当社の食材・食品国際流通事業における更なる特徴と致しまして、その活動がほぼ全大陸をカバーしていること、並びに、国際的な中間流通業としては特殊な、商社/製造部門と、販売/分荷配送卸部門の二重構造を持つことを付け加えさせて戴けるかと存じます。

さて、当社が現在主たる事業対象とする上述のような市場は現在いくつかの複合的原因により世界的に大きな変貌を遂げつつあります。
それは、世界人口の増加、就中、世界的な中間所得層人口の増大、それに起因する食生活の多様化による、アジア食を含むあらゆるフードサービス業(中・外食)の急速な拡大であります。しかも、この成長は、更なる中間所得層の増加に、先進国における高齢化、個食化も相俟って、まだその発展の初期段階にあるに過ぎないと考えられるのです。
従いまして、当社と致しましては、今後ともにこの分野を深耕することにより中・長期的な成長を図りつつ、更には、その事業インフラを活用した外延事業に取り組んでゆく事をもって、その成長戦略の基本と致したいと考えております。

さて、このような事業展開を確実にする為には具体的に次のような努力を継続して参る必要があると考えております。
まず第一には、需要家の皆様と生産者の皆様、そして、当社という3者の満足を高いレベルで同時に実現する。3(スリー)パーティーサティスファクション(Three Parties’ Satisfaction)です。これには、今や世界中に拡散した食材に対する多様な需要と、同様にグローバルに拡散した生産地(者)の最適なマッチングが欠かせません。
そして、これを支えるのが永年にわたり蓄積されたデータと、そのデータ分析に基く実行行為を支えるインフラ、即ち、多温度帯国際物流機能、商社と卸の二重機能、そして当社の伝統である相場性食材におけるリスクテーク機能であります。
当社としましては、これらのいわば「特技」を更に磨く事により、この世界的に拡大を続ける市場の競争に互して参る考えであります。

無民族(多民族)経営、これなくして以上に申し上げた課題をクリアーすることは、全く不可能であります。
現場からトップマネジメントまで、組織の脱日本化、無(多)民族化がグローバル専門商社・卸としての当社が生き残る唯一の道であることに疑いを挟む余地はないと思われます。今後とも、この方向にて人材の採用と組織の革進を進めて参りたく存じます。

以上、当社に対し様々な角度よりご関心をお寄せ下さる皆様に当社の現状とこれからの進路について拙い説明をさせて戴きました。
何かと、舌足らずな部分も多々あろうかと存じますが、紙数に免じてご容赦賜れば幸いです。
冒頭にも申し上げました通り、安定と長期継続的成長の両立が企業のステークホルダーの利益に叶うという基本を社是として遵守し、強固な財務基盤と事業基盤の上に創造性と高い専門性を武器として築き上げるべく、今後も地道な企業努力を続けて参ります。

また同時に創業者の遺訓たる「当社は金は貯めず、人を貯めよ」という精神を具現し、今後の発展の全ての土台たる人的組織の強化を無(多)民族の原則のもとに進めて参る所存であります。



西本Wismettacグループ代表 洲崎良朗西本Wismettacホールディングス株式会社 代表取締役社長 洲崎良朗 Yoshiro Susaki